なぜ RAG か(と、要らない時)
RAG(検索拡張生成)の作り方の基本(流れ・Laravel のコード)は、新人向けの Stack Map「RAG(調べてから答える)」にあります。ここでは、あおば商事の総務の問い合わせの AI(「AI を入れるかを決める」の案件)を、作って回す側の目で見ます。
仕組み(1 歩ずつ)
文書を集める → 分ける → 埋め込み(ベクトル)にする → 質問で探す → 見つけた所を渡して答えを作る。質問を選び、段を押して進めてください。近さとベクトルの数は作り物です。考え方のヒント
文書の分け方
文書は、小さなかたまり(チャンク)に分けて探します。切る長さ・切れ目・重なり(オーバーラップ)で、ただし書きや表の見出しが別のかたまりに離れ、答えが変わります。
練習: 経費精算の規程の第 9 条(旅費)と別表を分ける 考え方のヒント
分け方と質問を選んでください。この練習の探し方は、質問の言葉がかたまりに入っているかで点を付け、いちばん点の高い 1 つだけを AI に渡します(作り物の決まり)。
かたまり(点の高い順ではなく、文書の順)
探し方(キーワードとベクトル)
キーワード検索(BM25)は、同じ言葉を探します。ベクトル検索は、意味の近さで探します。2 つの順位を混ぜるのがハイブリッド検索で、混ぜ方には RRF を使います。
練習: どちらで見つかる? 考え方のヒント
質問ごとに、答えの載ったかたまりを 1 位に出せるのはどちらかを予想して押してください。問いの文を押すと、その問いを右(狭い画面では下)の欄に出します。キーワードは、手で決めた語の分け方を BM25 の式(k1 = 1.2、b = 0.75)で数えます。ベクトルの近さは作り物です。組み合わせは RRF(k = 60)で、ここで計算します。
権限(見てはいけない文書を使わない)
給与の規程の一部と人事の文書は、総務と経理だけが見てよい文書です。見てはいけない文書を答えに使わないため、探す前に絞ります(事前の絞り込み)。人・質問・絞り方を選んで比べてください。
練習: だれが聞くかで、渡す物を変える 考え方のヒント
探した結果(近い順。AI に渡すのは 2 つまで)
改定と古い答え
規程が改定されると、古い版の答えが残ります。版ごとに施行日(効き始める日)と有効期間を持ち、その日に効いている版だけを渡します。日付と入れ方を変えて比べてください。
練習: 経費精算の規程が第 4 版に変わる日(2028 年 4 月 1 日) 考え方のヒント
答え方(出典・分からない・人の確かめ)
答えには出典(引用)を付け、見つからないときは「分からない」と言わせます。社外に出る文は、人が確かめてから送ります。3 つの決まりを入れたり外したりして、答えがどう変わるかを見てください。
練習: 答え方の決まりを入れる・外す 考え方のヒント
データの形(文書・版・かたまり・ベクトル・記録)
版と見てよい人を、かたまりとベクトルにまで持たせます。表と列は一例です。考え方のヒント
落とし穴
社内の文書で答える AI で、よくはまる所です。
AI 時代の RAG
RAG を作る手間の一部は、AI に任せられるようになりました。どの文書を、だれに、どの版で見せるかは、人と仕組みで決めます。答えの正しさの測り方は「AI の答えを測って直す」、契約と社内のルールは「AI のルールと契約」へ。
チェックリスト
社内の文書で答える AI を作る・直すときに確かめたら、チェックを付けてください(この端末にだけ残ります)。考え方のヒント