なぜ指揮が要るか
障害の対応の流れと役の名前は、新人向けの Stack Map「障害対応を 1 歩ずつ」にあります。ここでは、指揮する側の目で見ます。管理されない障害は、だいたい次の形で崩れます。
宣言と重大度
「障害です」と宣言すると、指揮・記録・連絡の仕組みが動き出します。いつ宣言するかと、重大度(SEV)の付け方を、前もって決めておきます。
あおば商事の経費精算の重大度の表(作り物) 考え方のヒント
練習: 重大度を判定する 考え方のヒント
上の表で、7 つの場面に重大度を付けてください(場面はすべて作り物です)。
役割と、指揮の言い方
指揮する人(インシデントコマンダー)は全体を持ち、決めます。直すのは別の人です。表の「この障害では」は、あおば商事の経費精算の障害での当てはめ(作り物)です。考え方のヒント
指揮の言い方の型
PagerDuty の指揮する人の手引きにある型を、日本語の例にしました。言い回しは、チームに合わせて変えてかまいません。
練習: 月末に経費精算が止まった 考え方のヒント
あなたは、みなと開発(作り物)のリーダーです。時間が進むごとに、判断を選んでください。「障害の記録」は、選んだとおりに書き足されます。SRE の本は、指揮する人のいちばん大事な仕事を、この生きた記録を持ち続けることだとしています。
連絡の型と間隔
お知らせに入れることの基本は Stack Map「利用者への連絡」にあります。リーダーが決めておくのは、だれに・どの間隔で・どの型で出すかです。
連絡の時間割
だれに伝えるか 考え方のヒント
練習: 最初のお知らせを組み立てる 考え方のヒント
5/31(月)10:12(宣言から 5 分)、社員向けの最初のお知らせです。5 つの部分から 1 つずつ選ぶと、下に文ができます。
終わりの宣言
終わりも、はっきり宣言します。言わないと、周りはまだ続いていると思い、当番も休めません。
責めない振り返りと、宿題の追い方
振り返り(ポストモーテム)の書く項目は Stack Map「振り返りのひな形」にあります。リーダーの仕事は、責めない場を作り、宿題(再発防止の作業)を終わるまで追うことです。
練習: 宿題の書き方を直す
月末の障害の振り返りで出た、あいまいな宿題です。よいほうの書き直しを選んでください。
宿題の表(作り物)
落とし穴
指揮する側が、よくはまる所です。
AI 時代の障害の指揮
記録やまとめは AI が速くなりました。一方で、AI のエージェントそのものが障害を起こす側にもなりました。決めることと、本番を変える許可は人に残します。
チェックリスト
自分のチームの障害対応の準備を確かめたら、チェックを付けてください(この端末にだけ残ります)。考え方のヒント