なぜ会社の単位で知財を決めるのか
知財は、法務だけの仕事ではありません。技術の工夫を特許にするか秘密にするか、社員の発明をどう扱うか、辞める人や委託先から秘密をどう守るか、AI に何を入れてよいかは、技術の判断と一体です。決めないままだと、守れたはずの技術が守れず、社員とのもめごとの種も残ります。
特許と職務発明
社員がした発明のうち、会社の業務の範囲で、職務としてした物が職務発明です。規程で決めておけば、特許を受ける権利は、生まれた時から会社のものにできます。そのかわり、発明した人は相当の利益を受けます。下の道具で、みなと開発の例が職務発明に当たりそうかを見ます。実際の判断は、弁理士・弁護士や公式の情報で確かめてください。
道具: この成果は、職務発明に当たりそう? 考え方のヒント
5 つの問い(押すと、答えを変えられます)
8 つの例の、いまの判定(行を押すと、上に出ます)
営業秘密の 3 つの要件
営業秘密として法律で守られるのは、秘密として管理され、事業に役立ち、世の中に知られていない情報だけです(秘密管理性・有用性・非公知性)。3 つの要件の言葉は、技術の文化と社外への発信「発信してよいことの決まり」にもあります。ここでは、要件ごとに何をすれば満たせるかと、辞める人・委託先・AI への出し方を、経済産業省の指針とハンドブックで確かめます。下の道具で、みなと開発の例が 3 つの要件を満たしそうかを見ます。実際の判断は、弁護士や公式の情報で確かめてください。
道具: この情報は、営業秘密の 3 つの要件を満たしそう? 考え方のヒント
5 つの問い(押すと、答えを変えられます)
8 つの例の、いまの見立て(行を押すと、上に出ます)
プログラムの著作権
プログラムは著作物です。ただし、守られるのは表現で、プログラム言語・規約・解法(アルゴリズム)には及びません。だれが書いたか(社員・協力会社・フリーランス・AI)と、どの契約で作ったかで、権利の持ち主が変わります。案件の契約で著作権をどう決めるか(モデル契約の 3 つの案)は、Field Map「作ったものの著作権」にあります。ここでは、会社の持ち物としてのコードの権利を確かめる仕組みを決めます。実際の判断は、契約と専門家や公式の情報で確かめてください。
コードの権利の確かめ(みなと開発の見本) 考え方のヒント
AI と知財
AI は、発明・著作物・営業秘密の 3 つの道のどれにも関わります。いまの法律と国の考え方で、何が決まっていて、何がまだ決まっていないかを分けて押さえます。全社の AI の決まりは全社の AI の体制とルール「全社のルール」に、この先の変化と AI に任せてはいけない判断は、このタブの最後の「AI 時代」にあります。国の考え方には法的な拘束力が無いので、実際の判断は、専門家や公式の情報で確かめてください。
決めたことを残す形
職務発明の届け出の書式・秘密情報の台帳・権利の確かめの記録です。届け出には「職務発明」の道具で、権利の確かめの記録には「営業秘密」の道具で、いま選んでいる例が入ります。そのままコピーして使えます。
職務発明の届け出(Markdown) 考え方のヒント
権利の確かめの記録(Markdown) 考え方のヒント
秘密情報の台帳 考え方のヒント
落とし穴
知財の仕組みで、よくはまる所です。
AI 時代の知財(この先の変化と、AI に任せてはいけない判断)
AI と知財の決まりは、まだ動いています。AI の発明の扱いは立法の議論に移り、生成 AI の事業者に透明性を求めるコードの届け出も始まります。変化の追い方と、AI に任せてはいけない判断を決めます。いまの考え方は、このタブの「AI と知財」にあります。
チェックリスト
自分の会社の知財の仕組みを見直したら、チェックを付けてください(この端末にだけ残ります)。考え方のヒント