なぜ会社の単位で決めるのか
マルチテナントの SaaS では、たくさんの会社(テナント)が 1 つの仕組みを使います。どこまで共有するかは、チームの中では決め切れない、会社の判断です。
分け方(全部を分ける・全部を共有・中間)
AWS は、テナントに専用の資源を渡す形をサイロ、共有する形をプール、混ぜる形をブリッジと呼びます。Microsoft も、分け方を 0 か 1 かではなく、全部を分ける所から全部を共有する所までの間で選ぶよう書いています。下の道具で、みなと勤怠 650 社の分け方を比べてください。
道具: みなと勤怠 650 社の分け方を比べる 考え方のヒント
5 つの形を並べる(行を押すと、上の選択がその形になります)
前提(作り物): 会社の大きさの分布と、費用・手間の置き方
隔離とうるさい隣人
隔離には 2 つの意味があります。ほかの会社のデータに触れないこと(守り)と、ほかの会社の重い処理に引きずられないこと(性能)です。下の体験で、月末の締めの朝に、大きな 1 社の集計がほかの会社の打刻を止める様子と、止め方の違いを見てください。
体験: 月末の締めの朝に、うるさい隣人が出る 考え方のヒント
9:00〜9:10 の共有の器(力を 100 とする)
テナントごとの鍵
暗号の鍵を、全部の会社で 1 つにするか、会社ごとに分けるか、お客さまに持ってもらうかで、守りの強さ・運用の手間・できることが変わります。鍵の管理の公式の文書で確かめた範囲で、選び方を練習します。
練習: 4 つの場面で、鍵の持ち方を選ぶ 考え方のヒント
使った量と料金
共有の仕組みでは、1 社がどれだけ使い、いくらかかっているかが、そのままでは見えません。測らないと、損をしている会社に気づけず、AI の機能を足したときの値付けも決められません。
道具: 1 社ごとの粗利を見る(AI の機能を足したら) 考え方のヒント
決めたことを残す形
テナントの台帳、分け方の記録、隔離の確かめの一覧です。上の道具と練習で選んだ内容が入ります。そのままコピーして、表計算や文書に貼って使えます。
テナントの台帳 考え方のヒント
「分け方を比べる」の道具で選んだ形と、「鍵の持ち方」の練習で選んだ鍵が入ります。会社は例の A〜E 社です。
分け方の記録(ADR の形の Markdown) 考え方のヒント
隔離の確かめの一覧 考え方のヒント
落とし穴
マルチテナントの SaaS で、よくはまる所です。
AI 時代のマルチテナント
AI の機能は、テナントのデータを読み、トークンで費用がかかり、共有の上限を食い合います。データが混ざらないこと、1 社の使いすぎが全体を止めないこと、使った量を 1 社ごとに数えることを、AI の機能にも当てます。
チェックリスト
自分の会社のマルチテナントの作りを見直したら、チェックを付けてください(この端末にだけ残ります)。考え方のヒント