Compass Map上級エンジニアの地図

決めたことより、決めた理由のほうが先に消えます。
設計の決定を 1 枚ずつ残し、だれがどの段階で見るかを決め、変えるときは書き換えずに置き換えます。

なぜ決定を記録するのか

数年たつと、決めた人は異動し、理由はだれも覚えていません。会社の単位では、決定どうしがつながり、ある決定の結果が次の決定の背景になります。

記録の書き方(ADR)

ADR(Architecture Decision Record)は、1 つの大事な決定を、1〜2 ページで残す短い文書です。下の練習で、みなと経費の決定を 1 枚にしてください。部品を選ぶと、右に Markdown ができます。

練習 1: ADR を組み立てる 考え方のヒント

決定の例

できた ADR(Markdown)

レビューの仕組み・だれが見るか

決定の大きさで、決める段階と見る人を変えます。設計レビューは、監査ではなく会話です。下の練習で、みなと経費の設計の案から、観点の抜けを見つけてください。

決める段階(英国政府の ADR の枠組み)

練習 2: 設計の案から、観点の抜けを見つける 考え方のヒント

    この決定は、どの段階で決めるか

    観点ごとに、設計の案に書いてあるか

      決定を変えるとき

      決定は、背景が変わったら変えてよいものです。ただし、古い記録は書き換えずに残し、新しい記録で置き換えます。下の練習で、変える合図かどうかを見分けてください。

      ADR の状態の流れ

      練習 3: 変える合図か、そうでないか 考え方のヒント

      ADR-0012「領収書の読み取りは、モデルの API で自前で作る」を受け入れた後に、次のことが起きました。新しい ADR で置き換えるか、決定は変えずに進めるかを選んでください。

        決めたことを残す形

        ADR のひな形、決定の記録の一覧(decision log)、設計レビューの記録です。上の練習で選んだ内容が入ります。そのままコピーして、リポジトリや表計算に貼って使えます。

        ADR のひな形(Markdown) 考え方のヒント

        決定の記録の一覧(decision log) 考え方のヒント

        ADR-0011 と ADR-0012 は、練習 1 で選んだタイトルと状態が入ります。

        設計レビューの記録(指摘の一覧) 考え方のヒント

        練習 2 で「抜けている」を選んだ観点が入ります。期限は、次の設計の会(2026-10-23。作り物)にしています。

        落とし穴

        決定の記録と設計レビューで、よくはまる所です。

        AI 時代の決定の記録

        AI は、ADR の下書きも設計の案も、すぐに書けます。だからこそ、理由を人が事実で確かめて残します。残した決定は、AI に読ませる手がかりにもなります。

        チェックリスト

        自分の会社の決定の記録と設計レビューを見直したら、チェックを付けてください(この端末にだけ残ります)。考え方のヒント